終了報告② ‐高嶋弘之さんインタビュー
ビートルズ来日当時にディレクターを担当し、1966カルテットの生みの親でもあるエグゼクティブ・プロデューサーの高嶋弘之さんにお話をうかがいました。
■ビートルズの音楽がいまも愛される理由はどんなところだとお考えですか?
やはり、いい作品だからだと思っています。若い頃のビートルズのメッセージが歌にこめられていて、シンプルな欲求から悲しみまでが伝わってくる。素晴らしい作品というのはもちろん、単に押し入れに大事にしまっていたのではこんなに長く聴き続けられることはなかった。クラシックと同じように、絶えず誰かが演奏し、新たに編曲、それを若いアーティストが演奏するなどの新しい動きをしているからでしょう。
■クイーンの魅力は?
とっつきがいいし、おもしろいところが魅力ですね。どこかの偉い評論家が選んだものではなく、聴いているみなさんが選んだものだから。大衆は自分が聴きたいものを聞く、だからこそ大衆に選ばれたものは魅力があると思います。
■ビートルズの名曲をクラシックにしようと思ったのは?
いい作品なので何度も聞いてもらいたいと思っています。今回クラシックアレンジする際に、パッと聴いてビートルズの曲だとわかるように、それから、4人の声が聞えてくるように編曲をお願いしました。
■ビートルズ・クラシックスをどんな方に聴いてもらいたいですか?
1966年、当時15、16歳だった少年少女たちですね。それから、みなさんには自分が好きな音楽を聴いてほしいと思っています。でも、これまでビートルズやクイーンの曲を聴いたことがなかったなら、これが人生を豊かにさせるような出会いになるかもしれません。ぜひ、みなさんに聴いてもらいたいですね。
〔プロフィール〕
1934年神戸市生まれ。1959年東京芝浦電気(株)レコード事業部(現:東芝EMI株式会社)入社洋楽ディレクターとしてスタート。1964年ビートルズの初代ディレクターとなり、来日時にも担当。その後、邦楽担当となり和製ポップスで数々のヒットを作る。現在、高嶋音楽事務所を設立し、J-クラシックスの流れを作る。
6月2日(土)
『ビートルズ&クイーン ロンドン・クラシックス 1966カルテット』